202509月号 一木一草の美しさ

残暑厳しい日がまだまだ続きますが、皆様には、いかがお過ごしでしょうか。
8月のお盆休みを利用して毎年家族旅行を行っていますが、今年はすったもんだしながら、家族11人で富山県の黒部アルペンルートに行くことにしました。旅行は3日間の予定で、その中の一家族はさいたま市から自家用車で子供を含め、5人で朝早く富山に向かいました。朝5時に出て10時には富山の海で遊んだそうです。私たちは大宮を10時に出て、北陸新幹線で富山に12時ごろ着きました。
2日目は車で立山まで行き、そこからケーブルカーで7分で美女平まで行き、バスに乗り換えて立山室堂まで、約1時間かけて行きました。室堂は標高2450メートルで、有名なのは「みくりが池」(1万年前に火山でできた池)で雄大な立山をバックに緑色をしたきれいな池です。遠くにライチョウも見えました。空気がとてもきれいで日差しが強く感じました。日本にもこんなところがあるんだと再認識しました。自然保護のためマイカーでは上までいけません。以前岐阜にいる時も乗鞍岳に行ったことがありました。8合目ぐらいの畳平まではマイカー規制がされていて、自然保護のためのバスで行き、そこから歩いて登頂したことがありました。乗鞍岳はマイカー規制から3年たっていましたが、はだかの山肌に緑の若葉が芽吹いていて、マイカー規制の効果を知りました。
以前『善き人生の創造』(谷口雅春先生著)という聖典がありましたが、その389Pに次のような御文章がありました。
『多くの人たちは、ものを染々味ふといふことの値打を知らない、そして爭ひや、金儲けや、奪ひ合ひに沒頭してゐて、「有つ」ことばかりに懸命になつてゐて、味ふことの價値を閑却してゐるのであります。現象的所有の詰らない表面の價値に生きることや、儲けることや奪ふことのみに心を捉へられて了つて、本當の價値を看過してゐるのであります。人は「所有する」ことよりも「味ふ」ことに價値を見出したならば此の世界に本當の平和が訪れてまゐりませう。』
どこか絶景を見なくても、庭や道端の雑草や落ち葉でもじっと見ると美しさを発見いたします。以前故鹿沼景揚先生から庭にあるような石ころ一つとってもその石ころは何千万年の歴史があることを教わりました。生長の家布教・環境方針の基本認識に書かれているように『吾々人類に必要なことは、自然と人間を〝別物〟と考えて搾取の対象とするのではなく、大自然の恩恵に感謝し、山も川も草も木も鉱物もエネルギーもすべて神の生命、仏の生命の現れであると拝み、それらと「共に生かさせていただく」という宗教心である。』の実践です。